もう随分前に他界した祖母の話。
性格が少し私と似ているところは、雑なところ。
愛情たっぷりの、料理も上手でとても良い祖母なんだけど‥ と
一応褒めとかないと、出て来そう(笑)
幼い頃、母に連れられて年に一二度祖母の家を訪れる。
母が祖母に早口で近況報告をする間、祖母は私にテーブルに用意されたお菓子をすすめる。
喋り過ぎて喉が渇いた母は、湯呑みに注がれた緑茶を一口飲んだ。
湯呑みを置いた母は再び話に戻ろうと息を吸ったその時、祖母は待ったをかけた。
何か気分を害することでもあったか?と母は祖母の次の言葉を待つ。
祖母は側にあったティッシュケースから一枚取って、母が飲んだ湯呑みの口を指差して
「そこば拭きなっせ。」とティッシュを差し出した。
「なんで?洗えばよかでしょうが。」と母。
「このあいだ洗ったとばってん、口紅が取れとらんかったとたい。」と祖母。
おそらく‥おそらくだけど、きっと祖母は湯呑みの洗い方が雑なんだと思う。
たぶん、食器洗剤など使わず水でチョちょっと洗うだけ。
私は想像出来るんだけど、母は「洗ったらそがんこつなかろう?」と祖母に問う。
いや、わかるでしょ!っと子どもながらに思ったあの頃。懐かしい。
最近は母が祖母に似てきた。性格は几帳面な母だから顔だけ。
自分が食器を洗った後、娘から「まだ取れてないよー。」っと注意される度、
ティッシュで先に拭いていれば良かったかなぁ…と思うこの頃(笑)私は雑なんだ!
こんなこと書いて祖母が化けて出て来ないかと、つい上向いて
「悪口じゃないから!大丈夫だから‼︎ 」
と叫ぶ。 「???」 何が大丈夫なんだ?
来月は祖母の命日。
おやすみ✨ 最後まで読んでくれてありがとう‥
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